夜間病院に掛かる際の参考にして頂ければ幸いです。
心肺停止
このような時は…
- 横たわって動かない
- 反応がない
- 呼吸をしていない(胸動いていない)
この場合は、心停止の可能性があります
心肺蘇生法
そしてすぐに心肺蘇生法を実施する必要があります。
心臓マッサージのやりかた
- 動物を横に寝かせる
- 前肢の付け根(肘が胸に当たる部分)を圧迫
1秒に2回のペースで繰り返しマッサージをする
※移動中も継続しながら来院してください。
冷却・アイス枕などを頭の下に敷いて頭部を冷やすのも脳を守るために効果的です。
逆くしゃみ症候群
こんな時は…
- 息をする時に鼻からに「ブーブー」、「フガフガ」という音がする
比較的若齢の小型犬に多い発作性の呼吸です。
症状は数回で治まることもありますが、出たり治まったりを数分繰り返す事もあります。
出る頻度には個体差があり、いずれも症状が消失した後はいつも通り元気な様子に戻るのが特徴です。
一生懸命息を吸おうとしている様子や、何かつまっているような呼吸音から、このまま呼吸が止まってしまうのではないかとご心配されることもありますが、この症状で命を落とすことは無いと言われています。
逆くしゃみの原因は未だ解明されておらず、この症状に対しての対処法や治療法も無い為、当院にお問い合わせいただいた際には、まずご自宅で安静にしながら様子を見てみていただくようにお話ししております。
もしかすると逆くしゃみではなく、もっと重篤な病気が隠れているかもしれません。初めて見る症状であれば一度動物病院にご相談下さい。
可能であれば、その時の呼吸状態を動画で撮影してみて下さい。診察時に症状が治まっていたとしても、動画があれば他の病気との鑑別がつきやすくなります。
ペニス脱出
こんなときは…
- ペニスが腫れて包皮に戻らなくなってしまった
ご自宅でできる処置
- なるべく濃い砂糖水を作って、ガーゼ等(キッチンペーパーやハンカチなど液体をよく吸うものであればOK)をひたす
- 砂糖水を吸わせたガーゼで、ペニスを包む(写真参照) 浸透圧でペニスの腫れを引かせる効果があります
- 数分そのままにして腫れが引いたら、ペニスを包皮に戻します この時ペニスを包皮に押し込むのではなく、包皮を持ってやさしく引いて戻してください
- 処置後ワンちゃんは安静に!飼い主様は再度脱出しないかどうかや、尿がしっかり出るかなど注意深くワンちゃんを観察してあげてください
ペニスから出血している、青紫色になっている、尿の出が悪いなどの症状がある場合は病院での処置が必要な場合がありますのでお電話ください
深爪による出血
こんなときは…
- 深爪をして爪から血が出ている
ご自宅でできる処置
- ティッシュやコットンなどを爪の断面の出血部位に当て、4、5分圧迫して止血してください。
- 4、5分経過したら、圧迫をはずし出血がおさまったかどうか確認します。
- 出血が止まっていたら安静にして翌日かかりつけに相談してみてください。出血しやすい状態なので、爪を気にしてなめたり、走り回ったりさせないよう気をつけましょう。
- 出血がおさまらない場合、圧迫止血を繰り返した後、血液をそっとぬぐい、出血部位に止血剤の代わりとして小麦粉や片栗粉をつけてみるのも良いでしょう。その後は掛かり付けに相談して下さい。
出血がひどい、止血ができない、血が止まりにくい病気があるなどの場合、まずは当院にお電話にてご連絡ください。
難産
こんなときは…
- 体温が下がってから(37.5℃以下)24時間経っても生まれる様子がない
- 破水が起こって数時間しても生まれない
- 第1子が生まれる前に緑色のおりものが出ている
- 強くふんばる様子が30分以上続いているのに生まれない
- 胎子の一部が出ているのにそれ以上出てこない
- 胎子が生まれてから2時間経っても次の子が生まれない
- 陣痛(強くふんばる様子)が停止し急激に母親がぐったりしている
上記項目に当てはまる場合にはお電話ください
※各項目の時間はあくまで目安なので、状況に応じて心配であればお電話をお願い致します。
新生子の取り扱い(赤ちゃんが生まれたらまず行うこと)
- 新生子が膜につつまれている場合には膜を破る・乾いたタオルで体をこすり呼吸を促す
- 自分でしっかり呼吸ができていることを確認する
- 新生子のへその緒を、おなかから2センチくらいの位置で糸で結び、結び目の外側をハサミで切る
- 毎日健康状態をチェックする(体重が毎日増えていることを確認する)