動物看護士
■夜間へ入ったきっかけ
もともと日中の動物病院で約3年間働いていましたが、緊急症例はあまり多くはなく、時々来るエマージェンシーの患者さんや重症例の患者さんへの対応にとても苦手意識を持っていました。何とか克服したいと思っていたなか川瀬先生のセミナーに参加する機会があり、実際に札幌夜間動物病院で行った心肺蘇生の動画をみて、衝撃を受けました。自分も、あんなに緊迫した状況のなかでも、冷静かつ素早く動けるようになりたいと思い、札幌夜間動物病院に入ることを決意しました。
■救急現場でのスキルアップ
最初、重症例の患者さんが来たときや心肺蘇生のときは、どれだけ頭の中でシミュレーションをしていても、いざその場になると焦ってしまい思うように動けず悔しい思いを沢山していました。それでも日々回数をこなしていき練習を重ね、今ではだいぶ冷静に動けるようになったと思います。
また、日中の病院ではほぼ経験のなかったお産での新生児蘇生や、輸血の準備(クロスマッチなど)、集中治療の際のモニタリングや記録、動脈留置の準備など・・・他にも様々なことを、ここに入ってから新たに教わりました。エキゾチック動物の保定もここで初めて教わり、まだ上手くいかない時も多いですが、日々練習を重ねています。
心肺蘇生に加え、もう一つスキルアップできたがあり、それはトリアージです。恥ずかしながら、ここに入るまではトリアージ法を知らず、問診をとる際は何となくの見た目だけで判断し終わっていました。それでも今では、電話の際と来院時には必ず緊急度を意識し、しっかり優先順位をつけられるようになりました。そのおかげで、混み合った時でもだいぶスムーズに誘導できるようになったと感じています。
■生活リズムについて
昼夜逆転の生活になることに、やはり最初は不安がありましたが、私の場合は思っていたよりすんなり夜間の生活に馴染むことができました。勤務も4勤3休で3日続けて休みであるため、しっかり疲れをとったうえでプライベートも十分に確保できるので、夜間勤務になってからも特に体調を崩すこともなく充実した日々を送ることができています。
■夜間動物病院へ入ってから
最初は、憧れの場所で働けるという喜びと、同時に自分がここでちゃんと務まるのか?という不安や緊張でいっぱいでした。それでも一般の病院で経験がある分、ある程度のことは出来ていないといけないと勝手に思い込んでいました。ですが、重症例ばかりのなか自分の知らない知識や目にしたことのない症例があまりにも多く、これはまた一年目のときのように一から学ぶ姿勢でいなければならないと気づきました。
たとえ初歩的なことであっても、先生や先輩の皆さんは、丁寧に教えてくださり、的確なアドバイスやご指導をしてくださいます。分からないことは、何でも聞くことのできる環境で本当に感謝しています。日々反省と勉強の繰り返しですが、この病院に入り新たに出来ることが増えたり、今まで知らなかった知識を身につけることができ、今はやりがいを持って勤務をしています。